工業化学雑誌
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直鎖型ジアルキルベンゼンスルホン酸塩の合成とその界面活性
稲垣 慎二伊沢 康司小方 芳郎
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1966 年 69 巻 11 号 p. 2161-2164

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抄録

工業的に塩素化パラフィンとベンゼンの縮合により,直鎖モノアルキルベンゼンを製造するさいに副生する直鎖型ジアルキルベンゼン( m - 体とp - 体の混合物) のスルホン化を行ない, 得られたスルホン酸塩の界面活性を検討した。スルホン化剤として2 0%発煙硫酸を用いることにより,100℃で2,4-ジアルキルベンゼン-1-スルホン酸,および2,5-ジアルキルベンゼン-1-スルホン酸を得た(収率64%)。得られたスルホン酸のナトリウム塩,バリウム塩,ジエタノールアミン塩,モルホリン塩はすべて水に不溶で,油溶性である。これらスルホン酸塩のケロシン溶液の界面張力は,ジエタノールアミン塩,モルホリン塩がとくに低値(2.2~2.6dyne/cm,25℃)を示し,カーボンブラック分散力はバリウム塩,乳化力はモルホリン塩が最もすぐれていることを認めた。

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