工業化学雑誌
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粒状化ラネーニッケル触媒の調製とアセトンに対する水素化活性
安村 二郎吉野 富雄
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1966 年 69 巻 4 号 p. 601-604

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抄録

シリカおよびアルミナを結合剤として粒状化ラネーニッケル触媒を調製し,触媒調製条件と触媒の諸性質の関係をアセトンの水素化能によって調べた。
シリカゲル,アルミナゲルはそれぞれケイ酸ナトリウム,硫酸アルミニウムから調製し,ラネーニッケル合金粉末と混合,成形して700~1000℃ の範囲で焼結した。焼結体をアルカリで展開してアセトンの気相水素添加反応に供した。
水素添加は80~200℃ の範囲でおこない,イソプロピルアルコールの最高収率は80℃ で96mol%である。触媒含有率が増すと結合強度は減少し,焼結温度を高くすると結合剤と触媒との化合が進み強度は増大するが,水素化活性は低下する。触媒の崩壊は全操作過程で起こらない。

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