工業化学雑誌
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α-カルボキシn-ア ルキルホ スホン酸 の性状
岡本 能樹桜井 洸
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1966 年 69 巻 9 号 p. 1871-1875

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抄録

炭素数11~17の奇数炭素のn-アルキル基を持つα-カルボキシn-アルキルポスホン酸を次式に従い合成した。
RCHBrCOOC2H5+P(OC2H5)3→RCH(COOC2H5)PO(OC2H5)2+C2H5Br(1)
RCH(COOC2H5)PO(OC2H5)2+NaOH→RCH(COONa)PO(OC2H5)2+C2H5OH(2)
RCH(COOH)PO(OC2H5)2+2H2O〓RCH(COOH)PO(OH)2+2C2H5OH(3)
得られた生成物の界面活性を,さきに報告したn-アルキルポスホン酸,およびアルコキシメチルポスホン酸のぞれと比較検討した。α-カルボキシ循アルキルポスホン酸は,アルコキシメチルポスホン酸と同じょうに酸性で水に溶け,界面活性を示した。しかし後者はアルカリ性でも界面活性を示したが,前者はほとんど界面活性を示さなかった。たとえばα-カルボキシウンデシルポスチン酸はPH3で25dyne/cm, pH11で71dyne/cmであった。アルキル基の大きいα-カルボキシn-アルキルポスホン酸では温度によって界面活性は大きく変化した。たとえばα-カルボキシヘプタデシルポスホン酸は25℃で47dyne/cm,80℃で26dyne/cmであった。

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