1967 年 70 巻 12 号 p. 2287-2291
種々の条件下におけるベンジルアルコールによるベンゼン,トルエンのベンジル化反応を検討した。塩化アルミニウム触媒下の反応速度,活性化エネルギーを求め,塩化アルミニウムの最適量は,ベンジルアルコールに対して0.5mol量であり,1molの塩化アルミニウムに対して2molの塩化水素が発生することを明らかにした。また,触媒量が1molまではDPM類の切断反応の程度は小さかった。これらの事実をもとにして,Norrisの機構に,さらに,二反応段階を加えて2ArH+2ROH+AlCl3→2ArH+2HCl+Al(OH)2Clの機構を提唱した。また,塩化アルミニウム以外の触媒下の反応も二,三行なった。
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