マンガンの原子価変化に伴う酸化還元反応を用いた燃料電池を組立て, 有機物酸化反応および電極反応についてpH, マンガンイオン濃度, 燃料として用いた有機物の完全酸化の可能性などの点から検討を加えた。カソードに二酸化鉛板, アノードに白金板を用いた。有機物燃料としてグリコール酸とブドウ糖を用いた。2価マンガンはアノードで電極反応によって3価または4価マンガンになり, 生成した3価, 4価マンガンは燃料を酸化することによって2価マンガンに戻る。このようなマンガンの触媒的反応によって電池に用いられる燃料は完全に燃焼させて炭酸ガスと水にすること, およびその反応に相当する電気量が発生することを認めた。この反応はつぎのように示される。
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