1968 年 71 巻 2 号 p. 217-222
気泡塔型反応器を用いて,p-キシレンの液相酸化をアセトアルデヒドを促進剤として使用する場合につき検討した。トルイル酸の酸化速度はp-キシレンの酸化に比しておそく,見かけ上,二段階に酸化は進行する。このp-キシレンからトルイル酸への第一段階の反応につき検討し,p-キシレン減少速度は〓で表わされること,さらに酸素消費量とp-キシレン転化率の関係は反応初期において,酸素はp-キシレン転化率の量論量以上に消費され,定常酸化速度になるとその化学量論量と酸素消費量の比は小さくなる。
反応中のCo3+/Co2+の値からアセトアルデヒド添加による促進作用は誘導を短縮し,定常酸化速度を高めることなどがあきらかとなった。
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