1968 年 71 巻 8 号 p. 1242-1245
α,α'-アゾビスイソブチロニトリルを開始剤として,ラウリル硫酸ナトリウム存在下にグリオキサール水溶液中で70℃で酢酸ビニルを懸濁重合した。えられたポリマーの粘度法より求めた数平均重合度は約140~160で,280mμに紫外吸収極大が認められることと,塩酸ヒドロキシルアミン法で,ポリマー1分子当り約2個のカルボニル基が検出されることから,末端に-C=O-C=O-H基が存在する可能性のあることを知った。さらにこのポリ酢酸ビニルにスチレンを容易にブロック共重合しうること,またこの共重合体のケン化価,およびIRスペクトルなどの測定結果から,ポリ酢酸ビニル末端での連鎖移動が起こっていることを知った。
この記事は最新の被引用情報を取得できません。