工業化学雑誌
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ベンゼン誘導体-蛍光性化合物-酢酸系のオゾンによる化学発光
神谷 功岩城 良次郎
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1969 年 72 巻 1 号 p. 85-91

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抄録
ベンゼン誘導体単独系(IP),蛍光性物質単独系(IR),および両者混合系(IM)のオゾンによる化学発光強度の反応物質の濃度に対する変化を研究した。
ローダミンBによる増光効果(IM≫IR+IP)の認められたのは,多価フェノール,アミノフェノール,フェニレンジアミンなどローダミンBによる増光効果(IM》IR+IP)の認められたのは,多価フェノール,アミノフェノール,フェニレンジアミンなど状に類似する場合もしない場合もあった。
このIM-発光の挙動はIM=IPR+IR'(IPRは蛍光物質によるIPの増光,IR'は蛍光物質とオゾンの反応によっておこる発光)と設定することによって説明できた。この設定は次の実験事実からも支持できる。
自身オゾンとの反応によって発光しないアントラセン系では,IM-発光はIM=IPRで示される。また自身化学発光するが増光能力のないメチレンブルー系ではIM=IR'で示される。
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