抄録
酸化ランタンと酸化アンチモンとの間の固体間反応によってアンチモン酸ランタンをつくり・この際両酸化物の混合比を変えることによって2種類の化合物が生成することがX線回折の結果から認められた。これらの化合物をユーロピウムで付活すると,3価のユーロピウムにもとづくけい光を発する。これらの拡散反射,発光スペクトルおよび刺戟スペクトルを測定し,これらの特性と結晶構造または製造条件との関係を検討した。混合比が1:1のものからつくった場合には5D0と7F2との間の遷移が優勢であり,一方3:1(ランタン:アンチモン)の場合には5D0と7F1の間の遷移が強いことが見出された。