1970 年 73 巻 10 号 p. 2200-2204
ケイ光増白染料の光退色の反応機構に関連して, ベンゼン溶液におけるクマリン誘導体の光二量化反応を検討した。そして光二量化反応やその他の光反応における置換基の効果を調べた。
4-メチルクマリンと4-メチル-7-メトキシクマリンの光二量体は得ることができたけれども, 4-メチルクマリンの3位に置換基を導入した場合には, この置換クマリンが回収されるだけであった。一方, 4-メチル-7-ジエチルアミノクマリンの場合には光脱アルキル化物, 4-メチル-7-モノエチルアミノクマリンが単離できた。この知見と 3-フェニル-4-メチル-7-置換クマリン誘導体の光に対するケイ光強度の安定性にもとついて, クマリン誘導体の光退色機構を考察した。
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