工業化学雑誌
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4-位置換銅フタロシアニンモノスルホン酸の合成と4-位置換銅フタロシアニンスルホン酸類のレーキ
田中 基雄関口 辰夫
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1970 年 73 巻 9 号 p. 2002-2005

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抄録

無水フタル酸,4-スルホフタル酸トリアンモニウム,尿素および銅粉を原料とし,芳香核の4-位にスルホン基を有する銅フタロシアニンスルホン酸類の合成ならびに分離に関しては,すでに報告したが,その中モノスルホン酸については,生成条件がなお不明であったので,この点をひきっづき検討した。またモノ,ジ,トリ,テトラスルホン酸のレーキを合成し,それらの諸性質について検討した。
得られた結果はつぎのとおりである。
1)銅フタロシアニンモノスルホン酸を得るためには,無水フタル酸と4-スルホフタル酸トリアンモニウムの反応モル比を5:1とし,Wyler法(融解法)による合成が最もよいことがわかった。
2)銅フタロシアニンモノ, ジ, トリ, テトラスルホン酸は,それらのアンモニウム塩水溶液では,スルホン基の増加とともにわずかずつ緑色調が増した。しかしBaおよびCaレーキ化合物では,置換基数と色調との関連性は明確ではなかった。
3)銅フタロシアニンモノ, ジ, トリ, テトラスルホン酸のBa, Caレーキ化合物の各種溶媒に対する堅ロウ性は良好であった。また耐光堅ロウ度は6~7級を示した。

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