日本化學會誌
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白茶の成分に關する研究(第二報)
アンペロプチンの構造に就て
久保田 尚志
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1938 年 59 巻 10 号 p. 1153-1159

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抄録

前報に引き續きアンペロプチンC15H12O8の構造につき研究せり.
1) アンペロプチンの加里熔融の結果フロロチグルシンと沒食子酸を得,ペンタメチル-アンペロプンの過マンガン酸加里酸化の結果3, 4, 5-トリメチル-沒食子酸を得.
2) ペンタメチル-アンペロプチンに10%酒精加里の作用にて3-オキシ-5, 7, 3′, 4′, 5′-ペンタメチル-ミリセチン及び不飽和ラクトンC20H20O7(メンタメチル-アンヒドロ-アンペロプチン-ラクトン)を得たり.
3) ヘキサメチル-アンペロプチンに10%アルカリの作用にて2-オキシ-4′, 6′, 3, 4, 5-ペンタメチル-メトキシ-カルコンを得.之を合成により確めたり.
以上の結果よりアンペロプチンに3, 5, 7, 3′, 4′, 5′-ヘキサヒドロキシ-フラバノンの式を提出せり.

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