日本化學會誌

チオフエン及其の誘導體の吸収スペクトルに就て(第二報)

阿部滋弘

1938 年 59 巻 10 号 p. 1117-1120
発行日: 1938年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.59.1117

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含稀元素鑛物の研究(第三報)

京都府中郡五箇村大呂産フェルグソン石

田久保實太郎

1938 年 59 巻 10 号 p. 1121-1123
発行日: 1938年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.59.1121

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京都府中郡郡峰山町の西南凡11粁五箇村大呂のぺグマタイト脈中に新にフエルグソン石を發見した.結晶は柱状或は錐状で時に數百瓦の聚塊をなして産し稀に見る本鑛物の産地である.薄片を顯微鏡下にて直交ニコルにて観察すれば大部分非等方性で一軸性負なることが決定せられた.化學分析の結果は左の通りである.
上記の分析結果から分子比を計算し本鑛物を(UO, Ca…)₂ (Nb, Ta)₂O₇, CaWO₄, Th (Si, Ti, Sn)O₄及(Y, Ce, Er,…) (Nb, Ta)O₄成分から成つてゐるものと想像すれば主成分(Y, Ce, Er,…) (Nb, Ta)O₄に就ては(Y, Ce, Er,…)₂O₃: (Nb, Ta)₂O₅=0.1578:0.1570〓1:1になってフエルグソン石の一般式Y(Nb, Ta)O₄に合致する.

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東洋産含稀元素鑛石の化學的研究(其三十一)

岐阜縣蛭川及び廣島縣原田産フェルグソン石に就て

木村健二郎, 濱口博

1938 年 59 巻 10 号 p. 1124-1126
発行日: 1938年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.59.1124

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東洋産含稀元素鑛石の化學的研究(其三十二)

福岡縣安眞木村眞崎産變種ジルコンに就て

木村健二郎, 岡内重壽

1938 年 59 巻 10 号 p. 1127-1131
発行日: 1938年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.59.1127

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醤油の香氣成分(第四報)

β, γ-ブチレングリコールとそのピナコリン轉位に就て

赤堀四郎

1938 年 59 巻 10 号 p. 1132-1134
発行日: 1938年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.59.1132

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醤油の香氣成分(第五報)

メチオノール及關聯化合物の合成に就て

赤堀四郎, 金子武夫, 望月祥一郎

1938 年 59 巻 10 号 p. 1135-1138
発行日: 1938年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.59.1135

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メチオノール(γ-Methylmercapto-propylalkohol)の簡單な合成法に就て

金子武夫

1938 年 59 巻 10 号 p. 1139-1141
発行日: 1938年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.59.1139

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金屬錯鹽の吸收帯(IV)

含ニトロコバルチ錯鹽の特殊吸收帯

黒谷壽雄, 槌田龍太郎

1938 年 59 巻 10 号 p. 1142-1144
発行日: 1938年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.59.1142

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1) 亞硝酸イオンの固有吸收並びに[Co(NH₃)₅NO₂]Cl₂, [Co(NH₃)₅ONO]Cl₂, [Co(NH₃)₄NO₂. Cl]Cl, [Co(NH₃)₄NO₂. OH]Cl, [Co(NH₃)₂(NO₂)₂C₂O₄]Kの吸收を測定した.
2) 亞硝酸イオンの固有吸收帯はN-O結合に基づく第二吸收帯である.
3) 亞硝酸イオンを含む錯鹽には亞硝酸根に依る特殊吸收帯が認められる.
4) 是等の特殊吸收帯は亞硝酸イオンの固有吸收帯よりも長波長部にある.即ち配位結合は亞硝酸イオンの吸收帯に對し深色的影響を及ぼす.
5) 亞硝酸イオンはNで配位する方がOで配位する方よりも錯基の配位結合が強いのみならず,亞硝酸根自身も亦前の場合の方が安定である.

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加水化物の解離水蒸氣壓(第六報)

MgCl₂・4H₂O及MgCl₂・2H₂Oの解離水蒸氣壓に就て

佐野幸吉

1938 年 59 巻 10 号 p. 1145-1149
発行日: 1938年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.59.1145

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鹽化物に關する化學熱力學的研究(第八報)

水素による鹽化マンガンの還元平衡に就て

佐野幸吉

1938 年 59 巻 10 号 p. 1150-1152
発行日: 1938年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.59.1150

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白茶の成分に關する研究(第二報)

アンペロプチンの構造に就て

久保田尚志

1938 年 59 巻 10 号 p. 1153-1159
発行日: 1938年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.59.1153

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前報に引き續きアンペロプチンC₁₅H₁₂O₈の構造につき研究せり.
1) アンペロプチンの加里熔融の結果フロロチグルシンと沒食子酸を得,ペンタメチル-アンペロプンの過マンガン酸加里酸化の結果3, 4, 5-トリメチル-沒食子酸を得.
2) ペンタメチル-アンペロプチンに10%酒精加里の作用にて3-オキシ-5, 7, 3′, 4′, 5′-ペンタメチル-ミリセチン及び不飽和ラクトンC₂₀H₂₀O₇(メンタメチル-アンヒドロ-アンペロプチン-ラクトン)を得たり.
3) ヘキサメチル-アンペロプチンに10%アルカリの作用にて2-オキシ-4′, 6′, 3, 4, 5-ペンタメチル-メトキシ-カルコンを得.之を合成により確めたり.
以上の結果よりアンペロプチンに3, 5, 7, 3′, 4′, 5′-ヘキサヒドロキシ-フラバノンの式を提出せり.

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白茶の成分に關する研究(第三報)

エピーアンペロプチンに就て

久保田尚志

1938 年 59 巻 10 号 p. 1160-1164
発行日: 1938年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.59.1160

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三鹽化アンチモンの芳香族分子化合物

四宮知郎, 朝比奈貞一

1938 年 59 巻 10 号 p. 1165-1166
発行日: 1938年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.59.1165

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ベンゼン及び2個乃至4個の六員炭素環化合物1分子は二硫化炭素又は四鹽化炭素溶媒より2分子の三鹽化アンチモンを結合する分子化合物を作る.
本研究費の一部は財團法人啓明會の補助を受けた.ここに深謝の意を表する.

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アセチル・ラクトフラビン樣物質の化學的研究(第五報)

田所哲太郎, 高杉直幹

1938 年 59 巻 10 号 p. 1167
発行日: 1938年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.59.1167

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食酢醋菌等より分離せしラクトフラビン樣色素中にエーテル・アルコホル可溶性の結晶體は218°～221°の融點を有し分子式C₁₈H₁₆N₂O₅に相當し,スペクトル吸收體も4120～3820～3600～2800Aにありラクトフラピンと異なり東氏のFlazinと命名せしものと一致す.
數回の本報告中に掲げたる吸收スペクトルに關し本學太秦教授の御厚意によりしこと多し,謹んで感謝の意を表す.

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Ascorbin酸オキシダーゼの化學的性質(第一報)

田所哲太郎, 高杉直幹, 伊藤慶藏

1938 年 59 巻 10 号 p. 1168-1170
発行日: 1938年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.59.1168

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1) 生物體を利用しMannoseよりAscorbin酸をin Vitroにて生成することを其吸收スペクトルにて證明し該溶液を試料としてAscorbin酸オキシダーゼの檢出を行へり.
2) 酵素含有の胡瓜汁液を煮沸せしもの及びトリクロール醋酸にて處理せしものはAscorbin酸の酸化力を殆ど失ふも, 1/2飽和(NH₄)₂SO₄溶液にて沈澱せざるものは酵素力の過半を保有するが故に.酵素は蛋白質アルブミンなるか又は之と共存する物と考へらる.
3) Ascorbin酸オキシダーゼは温度上昇により作用を増大す.又酵素調製上(NH₄)₂SO₄により鹽析を長時間行ふか之を加温するとき酵素力を失ひ,又沈澱物を透析する場合にも酵素力は減少することを發見すべし.
本研究中吸收スペクトルの檢査は本學太秦教授の厚意に依りしこと多し深く謹んで謝意を表す.

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本邦火山の地球化學的研究(其十四)

小笠原群島父島及び母島の熔岩の化學組成

井川正雄, 岩崎岩次

1938 年 59 巻 10 号 p. 1171-1178
発行日: 1938年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.59.1171

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本邦鑛泉の微量成分(其三)

兵庫縣有馬温泉のラヂウム含量

中井敏夫

1938 年 59 巻 10 号 p. 1179-1180
発行日: 1938年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.59.1179

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本邦鑛泉の微量成分(其四)

山梨縣増富地方鑛泉水のラドン及びラヂウム含量(續報)

中井敏夫

1938 年 59 巻 10 号 p. 1181-1186
発行日: 1938年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.59.1181

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本邦鑛泉の微量成分(其五)

鑛泉水よりラヂウムの分離濃縮

中井敏夫

1938 年 59 巻 10 号 p. 1187-1192
発行日: 1938年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.59.1187

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槌鯨油の不鹸化物に就て(第一報)

不鹸化物低溜分の成分

外山修之, 石川得三

1938 年 59 巻 10 号 p. 1193-1201
発行日: 1938年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.59.1193

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グルコスルファターゼ(第二十報)

Charonia lampas肝臓中にグルコスルファターゼと共存するコンドロスルファターゼの分離及びその性質に就て

左右田徳郎, 江上不二夫

1938 年 59 巻 10 号 p. 1202-1211
発行日: 1938年
公開日: 2009/12/22

DOIhttps://doi.org/10.1246/nikkashi1921.59.1202

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(1) Charonia lampasの肝臓より得らるる酵素液中にはグルコスルファターゼと共にコンドロスルファターゼも存在し,然も甚だ強力なり.
(2) コンドロスルファターゼは礬土吸着或は燐酸鹽處理により除去し得ること示し.かくして全くコンドロスルファターゼを含まざるグルコスファターゼを得たり.從て兩スルファターゼの異同に關する疑は解消されたり.
(3) コンドロスルファターゼの最適pHは5附近にあり.又燐酸鹽により強く妨害さる.
(4) この燐酸鹽の妨害は硫酸基離脱作用にのみ著しく,還元力の増加に就ては殆ど影響なし,即ちコンドロイチン硫酸は燐酸鹽存在の下に酵素的分解により還元性エステル硫酸を生成す.
(5) 還元性エステル硫酸の一部は透析膜を通過すれどもそのN, Sの含量は原のコンドロイチン硫酸と大差なし.還元力はLeveneの構造式より期待し得る最大値の約1/2に相當す.硫酸基はコンドロスルファターゼにより分解さるるもグルコスルファターゼにては分解されず.
(6) コンドロイチン硫酸の硫酸基を遊離せしむる酵素と還元力を發生せしむる酵素とは異るものなることを實證せり.
(7) N-アセチルグルコサミン硫酸の硫酸基はグルコスルファターゼにより遊離せらる.

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