1939 年 60 巻 1 号 p. 49-55
今囘の實驗に依りて鰹油液體酸の内 C20, C22, C24酸に就きて其の成分を明かにする得たり.即ち
(1) C20酸に於てはC20H38O2 (F1)酸を單離せるもこのものがガドレイン酸よりなるものか否かは決定せざりき.又C20H32O2 (F4)酸,及びC20H30O2 (F5)酸の存在は單離確認せり.
(2) C22酸に於ては鯨油酸C22H42O2 (F1)酸は之を單離し且つC22H34O2 (F5)酸,及びC22H32O2 (F6)酸の存在を明かにするを得たるのみならず更に不飽和度高きC22H30O2) (_??_7)酸の存在を推定せり.
(3) C24酸に關してはC24H38O2 (F5)酸及びC24H36O2 (F6)酸の存在を認め更に不飽和高き新化合物C24H34O2 (F7)酸を發見して鰹酸(Bonitonic Acid)なる名稱を與へたり.
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