1939 年 60 巻 2 号 p. 133-138
1) Zone theoryの立場から硫化亞鉛-銅螢光體の活性中心はCu+を中心とするイオンの集團から形成せられてゐることを示した.
2) Cu+の基準状態1S〓から,その“刺戟状態” 1D2, 3D1, 3D2, 3D3への勵起に對應する刺戟帶の位置がよく實驗結果と一致することを示した.
3) Cu+の“刺戟状態”と傳導帶(Conduction Level)との相互作用により螢光現象と電傳導現象とが互に附隨して起り得ることを論じ,その場合の刺戟帶の位置が實驗結果と定量的によく一致することを示した.
4) 硫化亞鉛-銅螢光體に於てはCu+の3D3及び3D2から基準状態1S〓への遷移に相當する二つの緑色及び青色の螢光帯の存在することを論じ,これが著者の實驗結果とよく一致することを確めた.
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