1941 年 62 巻 1 号 p. 22-28
1) 先に加福,市川兩氏によりて一新物質として報告せられたるベニヒノールはd-ミルテノールに外ならざるを確め,臺灣紅檜精油が本邦に於けるミルテノール給源なるを知りたり.
2) 紅檜材の香はベニヒナール即ちミルテナールに基くものなり.
3) ミルテナールセミカルバゾンの融點は文献の記述と異り216~217°にて熔融分解す.
4) ベニヒノール及ベニヒオールは構造に變化なく,五鹽化燐によりて鹽化物を生ず.
5) ミルテノール及ベニヒオールの對應誘導體は二三を除き,旋光度に相異ある他多く類似の恒數を有す.
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