日本化學會誌
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Bacterium Cassavanumによる澱粉の化學的變化(第二報)
田所 哲太郎高杉 直幹佐々木 賦司
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1941 年 62 巻 12 号 p. 1255-1256

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抄録

澱粉を含有する人工培養液中にBact. Cassavanumを培養すれば粘度低下沃度反應失はれゲルを分離す.其殘液中にアセトンを加へて沈澱せるものはX. P及びGlucosamin反應を與へPhloroglucin反應陽性なりと第一報に述ぶ.本報告には[1]ゲル物質中Naphthoresorcin反應を與ふ物質を分離しUron酸のCO2生成を確認せり.又Glucosamin反應及びPhloroglucin反應の外ぺントースに近似のオサゾンを得たり.窒素物としてプリン鹽基の反應,燐の含量及び吸収スペクトル等よりNuclein酸の存在を認む. [2]ゾルのアセトン沈澱加水分解物中にはResorcin反應を與ふるものあるもKetoseならざることを確めたり. [3]兩者分離後殘液をタカヂアスターゼにて處理しアルコールによる沈澱物中より右轉性強くPhenylosazonの融點の189°Cのものを分離しAmylobiosoに近しと述べたり.又殘留舍利別中のものはα-Benzylphenyllrydrzaonの融點163~165°Cのものを與へ且つよく醗酵せらるゝが故に右轉性よりも考へd-グルコースと認定せり.

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