1941 年 62 巻 2 号 p. 143-149
含酸素有機化合物を水素氣流中で熱分解し,次にニッケル觸媒上で還元して酸素を水として定量する所謂酸素の直接定量法には今日未だ異論が多い.依て熱分解觸媒温度,還元觸媒温度,水素流速,試料採取量,吸収劑,試料を加熱する速度,空試驗値の補正等の分析條件を仔細に實驗的に檢討し從來の疑點を解決した積りである.此處で決定した最適條件下で,諸般の注意を拂つて分析を行つた結果蔗糖,セルローズ,リグニン,安息香酸,α-ナフトル酸,β-ナフトル酸,アンスラキノン,尿素,ヂメチルグリオキシム等は±0.3%以内で理論値と良く一致する値を與へた.
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