日本化學會誌
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リグニンの研究(第二報)
桐(Paulownia imperialis)材のリグニンに就て
岩垂 孝一
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1941 年 62 巻 3 号 p. 186-189

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抄録

リグニンを大別すれば2種類に分れる.即ちその構成因子としてSyringyl基及びGuaiacyl基の兩方を含むもの及びGuaiacyl基のみを含むものとがある.而して一般に前者は硬材のリグニン,後者は軟材のリグニンと呼ばれて居る.併し桐の如き極めて柔かい木材のリグニンもSyringyl基を含み,且つその他の性質も所謂硬材に類似して居る.故に木材のリグニンを硬材,軟材によつて分類することは不適當である.恐らく例へば濶葉樹,針葉樹によつて區別されるべきものと考ヘられる.

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© The Chemical Society of Japan
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