メチオニン・スルフォキシドとメチオニン・スルフォンの電解
1942 年 63 巻 10 号 p. 1317-1323
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1942 年 63 巻 10 号 p. 1317-1323
電解酸化によりメチオニン・スルフォキシドよりメチオニン・スルフォンを,更にメチオニン・スルフォンよりβメチルスルフォンプロピオン酸を夫々單離證明し,斯くして電解酸化の階段的に進行すべき事を明瞭となし得た.
又メチオニン・スルフォキシド隔膜なき電解槽にて電解せる時,メチオニンの場合と同様,メチルメルカプタンと硫化水素を發生す.そこでメチオニン・スルフォキシドを電解還元せし處,メチオニンを生成したるを以て上記メチルメルカプタンと硫化水素の發生は元來不安定なるメチオニン・スルフォキシドの一部が陰極還元を受けメチオニンを生じ之が陽極にて再び酸化される爲に起るべきものとした.
白金電極による電解に於てもメチオニンはメチルメルカプタンと硫化水素を著しく發生し,過酸化鉛の陽極に於けるよりむしろ多量なる事を確認した.
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