日本化學會誌
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放射性指示作用による分析化學(第十二報)
酸性白土よりの珪酸生成に附隨する微量鉛の收着に就て(其の一)
岸 春雄
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1942 年 63 巻 8 号 p. 878-882

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抄録

自然物珪酸試驗料たる酸性白土を用ひ,此物の珪酸處理に伴ふ微量鉛鉛の収着研究を次の諸方面より實施せり.
1) 豫備實驗:先づ試料組成分の定性並に定分量分析を遂行し,實驗に好適なる濃度のアルカリ珪酸溶液を調製せり.
2) 本實驗:上記試料溶液にThB又は指示性鉛を添加したる後酸にて分解し,析出するゲルに収着する此等元素の量をゲルの側より放射分析的に決定したり.
使用する酸の種類,鉛鹽の濃度,ゲルの重量等を種々に變化せしめて行ひたる實驗結果を綜合すれば,此等状況の變化如何に拘らず,ゲルに収着せらるる鉛は金體の極く一小部分なることを知り得たり. (以上要旨は本報,其の一,其の二全部に渉る).

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