1942 年 63 巻 9 号 p. 1081-1084
ヒラメ鮮肉から調製せられた肉糊を色々な温度に保つことによつて蛋白組成を異にする數種の肉糊を調製し,之等から作られた蒲鉾の剛性率と原料肉糊の蛋白組成との間の關係をしらべた.其結果によれば凍結を避けて低温に貯藏せられた肉糊の蒲鉾生成力は其中に於けるミオシンの含有率のみによつて決定せられ,且つ剛性率はミオシン含有率の2乘に比例することが認められた.凍結した肉糊に於てはミオシンが未知の變化を被る爲斯る單純な關係は見出されなかつた.
又肉糊を色々な温度に於て凝結せしめた場合に起るミオシンの不溶性化の程度と生成した蒲鉾の剛性率との間には直線的關係が存在することが見出された.
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