日本化學會誌
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接觸分析(第四報)
プルフリッヒの光度計に依る銀の微量定量
後藤 秀弘鹽川 孝信
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1943 年 64 巻 6 号 p. 840-844

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抄録

(1) Ce....が鹽酸により還元される場合Agが接觸作用をなすことを利用して微量Agの定量を試みた.
(2) 鹽酸の濃度とCe....の還元される速さとの關係を求め鹽酸が稀薄な時はAgを添加しても反應速度おそく又鹽酸が濃厚過ぎる時はAgを加へなくとも迅速に還元される故にAgの接解作用を明らかに示す鹽酸の濃度2.5~2.85Nの範圍内にて定量すべきことを示した.
(3) 上記鹽酸の濃度の溶液にては還元速度即ち一定量のCe....が還元されるに要する時間の逆數とAg量とは直線關係を示す.そして1~10γのAgの定量に適することを示した.
(4) 温度の影響及びSO4″, NO3″, Hg.., Cu.., Fe..., Bi..., Sn....の影響を實驗しSO4″及びFe...は影響を示したが然し之等のイオンの一定量の存在に於てはやはり定量が可能であつた.

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