日本化學會誌
Online ISSN : 2185-0909
Print ISSN : 0369-4208
志賀赤痢菌菌體外毒素の化學的研究(第三報)
江上 不二夫八木 康夫細谷 省吾西宮 恒
著者情報
ジャーナル フリー

1944 年 65 巻 6 号 p. 564-568

詳細
抄録

1) 志賀赤痢菌菌體外毒素の精製方法を改良し,駒込株よりは體重12gのマウスに對して最小致死量(m.l.d.) 0.1γ,東白株よりは1γのものを得た. 2)毒素核蛋白質の核酸部分と蛋白部分とを分離するに成功し,その各々の化學的及び免疫學的研究を行つた. 3)毒性及が沈降性は兩部分とも略々同程度に認められる. 4)駒込株及び東白株毒素の間には燐,硫黄含量に於て著しい差が認められる.又核酸中の糖の種類にも著しい相違が見出された. 5)分離せる蛋白部分は尚相當量(約10%)の糖を含んで居る.

著者関連情報

この記事は最新の被引用情報を取得できません。

© The Chemical Society of Japan
前の記事 次の記事
feedback
Top