日本化學會誌
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各種のフェニル・アルキルアミンによるアミン酸化酵素阻害(I)
太田 行人
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1946 年 67 巻 2-3 号 p. 45-48

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抄録

32種のフエニル・アルキルアミンにつきアミン酸化酵素(以下AOと略記する)阻害效果を檢壓的に測定し,該酵素に對する阻害的親和力と化學構造との相關々係をしらべた.阻害的結合を管み得るためにはフエニル・アルキルアミンのアルキル鎖の一端がメチル基で終つてゐることを必要條件とするらしい點が注目される.これらのアミン類に於て, AO阻害能の大小が中樞神經興奮作用の大小にほゞ平行してゐることがわかつた.これによつて,ベンゼドリン及びその2, 3の誘導體の有する中樞性興奮作用がこれらの化合物の示すAO阻害作用と直接關聯を有するとなす見解1)の妥當性がより廣範にわにつて裏書せられた.

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