抄録
水溶液および水-アルコール混会溶液における腫々の有機酸の解離定数および鉄,銅,ニッケルとこれら有機酸とのキレートの安定度定数を提出した。
窒素を含む複素環状化合物であるニコチン酸,キナルジン酸およびキノ酸の解離定数は,一定のアルコール濃度こおいて極大値を示すが,芳香族化合物である安息醇酸,サリナル酸,チオサリチル酸,アントラニル酸,フクル酸および脂肪族化含物であるマロン酸の解離定数は,アルコール濃度の増加とともに一般に減少の傾向を示している。
銅-ピヲリン酸,鋼-キノリン酸および鉄-サリチル酸のキレ一トの安定度定数は,アルコール濃度の増加とともに増加した,
なお,水および水-アルコール混合溶液中の鉄-サリチル酸キレート化合物について,キレートの極大吸収強度と汝走度定数との関係について述べた。