日本化學雜誌
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モリブデン青によるリン酸の比色定量(還元剤としてフェニルチオセミカルバジド使用)
小松 寿美雄岩隈 泰子
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1959 年 80 巻 8 号 p. 881-883

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抄録

フニニルチオセミカルバジドを還元剤として生戊させたモリブデン青によるリン酸の比色定量条件を検討した。カルバジドは 2N 酢酸溶液(濃度 1.5mg/cc),モリブデン酸アンモニウムは 2.5% 水溶液とした。実験条件はつぎのようである。(1)反応液性は 2N 酢酸酸性(これ以上ではモリブデン酸塩がカルバジドにより還元されて青色モリブデンイオンになり易い)。(2)カルバジド溶液およびモリブデン酸塩溶液添加量はリン 0.25mg につき 30cc および 3cc とした。(3)吸光度測定は常温放置 10 分後(このモリブデン青は 30 分間安定)。(4)極大吸収は 372 および 750mμ 。この結果, Beer の法則への適合樽は 1~12γ/cc(750mμ)と 0.1~5γ/cc(372mμ) の濃度範囲で,誤差範囲は ±2% 以下である。共存イオンの妨害除去のためモリブデン青の溶媒抽出(エーテルとでソアミルアルコールの等溶混合液)は酢酸酸性下では不可能だが,これに硫酸を添加すると容易に抽出されるようになり,その最適酸性度は 2N である。

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