1959 年 80 巻 8 号 p. 890-892
酢酸ビニル合成における不純物を質量分析で検討し,アセチレンに基づくと考えられるものが多種類にわたり存在し,酢酸に基づくと考えられるものが数種類に過ぎないことから触媒のアセチレンに対する作用が重要であることを確かめた。つぎに活性炭の担体としての作用は単に大表面積を提供するというだけではなく,むしろ酢酸亜鉛と化学結合して活性化していることを立証した。この化学結合の原因として表面上の官能基を定量し,これと酢酸ビニル合成能との関係を調べた。さらに酢酸亜鉛と電子供与体との錯化合物を用いて酢酸ビニルの合成を試みた。
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