1959 年 80 巻 8 号 p. 942-944
2,2,5,5-テトラメチルテトラヒドロ-4-イソプロピリデン-3-フラノンとアセト酢酸エチルエステルとをナトリウムアルコラートの存在でいろいろの条件で Michae1 反応を行なわせた。反応はきわめて起りがたく,はげしい条件では,酸化によって1,1,3,3,4,4-ヘキサメチル-6-オキシ-7-フタラノンが生成し,ジヒドロフタラノンまたは付加体はえられなかった。またメチルエチルケトンとの反応でも,同様に1,1,3,3,4,4,5-ヘプタメチル-6-オキシ-7-フタラノンのみがえられた。しかし2,2,5,5-テトラメチルテトラヒドロ-4-n-ブチリデン-3-フラノンとアセトンとの反応は容易にすすみ,1,1,3,3-テトラメチル-4-プロピル-5H-ジヒドロ-6-フタラノンがえられ,酸化生成物は微量にすぎなかった。
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