日本化學雜誌
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ラネーニッケル触媒の活性に関する研究(第7報)比表面積,吸着水素および残留アルミニウムの測定
石川 重三郎
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1960 年 81 巻 11 号 p. 1629-1636

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抄録

アルミニウム-ニッケル合金を展開した触媒の比表面積は,展開温度の上昇および展開時間の経過にしたがい,また合金のニッケル含量の増加に比例して拡大する。しかるに吸着水素および残留アルミニウムは測定単位(gNi,m2触媒)に関係なく,展開温度の高いほど,また合金のニッケル含量の減少とともに, 展開時間の経過につれて漸減する。
2元触媒の添加金属の種類および添加量と比表面積,残留アルミニウムおよび吸着水素との関係は複雑で,前2者は添加量の増加につれて単調に減少し,後者は他金属が少量添加されたとき極大値をつくり,以後添加量の増加にしたがって漸減する。ただし添加金属の種類とこれら諸性質との間には系統的な関係は見いだせない。
上記諸性質と触媒活性との関係において特記すべきことは,前報までの諸還元試験において極大活性を記録した各触媒の上記の性質は被還元体ごとに特有であることである。この事実はラネーニッケル触媒の活性は各被還元基によって異なり,全般的に共通したものではないことを実証するものである。

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