2009 年 12 巻 Suppl 号 p. 17-18
慢性心臓弁膜症(ISACHCクラスIa~II)罹患犬12頭に対し心臓病用療法食(療法食)を12週間にわたり給与した。開始時、そして開始後4、8および12週間後にNa、血漿アルドステロン(Aldo)、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)およびN末端プロB型ナトリウム利尿ペプチド(NT-proBNP)濃度を測定し、さらに胸部X線検査および心エコー検査を実施した。その結果、療法食開始後のAldoは開始前に比べて上昇傾向を示したが有意な変動ではなかった。NaおよびANPに有意な変動は認められなかった。加えて、胸部X線検査および心エコー検査所見も同様であった。以上の結果から、療法食開始後にAldoが上昇するが、心臓の形態および機能には影響しないと考えられた。