1960 年 81 巻 2 号 p. 212-215
放射線分解の基礎過程に関連して, 電子衝撃による n-パラフィンの分解と分子内電荷分布との関係をしらべるために, ブタンからデカンまでの n-パラフィンの系列について equivalent orbital の方法によって電荷分布を計算し, C-C 結合の切断確率をもとめ, マススペクトル・パターンと比較した。 その結果によれば, n-オクタンまでは各 C-C 結合の切断確率の順序がこのような取り扱いによってほぼ説明される。 しかし, それ以上の炭素数のものについては, 一般に実験結果と一致しない。 この不一致の原因についても論じた。
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