ケテンダイマーと芳香族ヒドラジンとの反応をさらに拡張してケテンダィマーと酸ヒドラジド (酢酸ヒドラジドおよび安息香酸ヒドラジド) との反応を検討した。メタノール溶媒で酸ヒドラジド過剰では主生成物としてアセト酢酸アシルヒドラジドアシルヒドラゾンが得られ, 50% 酢酸溶媒でケテンダイマー過剰の状態では N-アセトアセチル-N'-アシルヒドラジンが主生成物として得られる。すなわちケテンダイマーと酸ヒドラジドとの反応は階段的に起ることが明らかにきれた。アセト酢酸アシルヒドラジドアシルヒドラゾンはその融点で他の物質に変化するが, この際の主反応は 3-メチルピラゾロンと N,N'-ジアシルヒドラジンを生ずることを明らかにし, その反応機構について考察した。N,1N'-ジアシルヒドラジンの熱分解についても検討した。
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