日本化學雜誌
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α-クミルヒドロペルオキシドとジメチルフェニルカルビノールとの脱水縮合反応
角田 康五郎加藤 時雄
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1960 年 81 巻 2 号 p. 310-314

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抄録

α-クミルヒドロペルオキシド(HPOと略記)とジメチルフェニルカルビノール (MPCと略記)を酸接触下に脱水縮合させて, ジα-クミルペルオキシド(DCPと略記)姓成させる。次式に示した反応の速度を測定した。
この反応は HPO と MPC に対しそれぞれ 1 次の 2 次反応で, その活性化エネルギーは過塩素酸を触媒とした均一溶液では 21.6kal/molで, 40% 硫酸水溶液を用いる不均一系では 4kal/mol である。また反応の物質収支より反応条件によってフェノールの生成することを確かめ, DCP とフェノールとの mol 数の和が消費された HPO とほぼ等しく, この反応に対する副反応としては HPO のフェノールへの酸分解のみであることを明らかにした。

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© The Chemical Society of Japan
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