1960 年 81 巻 2 号 p. 314-316
亜鉛末と塩化ニッケル水溶液の反応で生じた沈殿ニッケルを, 水酸化ナトリウム水溶液のかわりにアンモニア水に温浸しても高活牲の漆原ニッケル (U-Ni-NH3) が得られるが, この触媒にはかなり多壁のアンモニアが吸着されて残存しており, いろいろのニトリルおよびベンズァルドキシムの還元に用いた場合, 従来の沈殿ニッケルを水酸化ナトリウム水溶液で処理をして得られる漆原ニッケル (U-Ni-B)を用いるよりもより好収量の第一アミンが得られた。またアジポニトリルの還元においては, 活性の点では U-Ni-NH3 が, 第一アミンの収量においては U-Ni-B とまったく同様にしてつくった漆原コバルト (U-Co-B) が最もすぐれた結果を与えた。
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