日本化學雜誌
Online ISSN : 2185-0917
Print ISSN : 0369-5387
ISSN-L : 0369-5387
漆原ニッケルによる有機化合物の還元(第4報) U-Ni-NH3 および U-Ni-B によるニトリル, オキシムの還元
西村 重夫杉森 彰
著者情報
ジャーナル フリー

1960 年 81 巻 2 号 p. 314-316

詳細
抄録

亜鉛末と塩化ニッケル水溶液の反応で生じた沈殿ニッケルを, 水酸化ナトリウム水溶液のかわりにアンモニア水に温浸しても高活牲の漆原ニッケル (U-Ni-NH3) が得られるが, この触媒にはかなり多壁のアンモニアが吸着されて残存しており, いろいろのニトリルおよびベンズァルドキシムの還元に用いた場合, 従来の沈殿ニッケルを水酸化ナトリウム水溶液で処理をして得られる漆原ニッケル (U-Ni-B)を用いるよりもより好収量の第一アミンが得られた。またアジポニトリルの還元においては, 活性の点では U-Ni-NH3 が, 第一アミンの収量においては U-Ni-B とまったく同様にしてつくった漆原コバルト (U-Co-B) が最もすぐれた結果を与えた。

著者関連情報

この記事は最新の被引用情報を取得できません。

© The Chemical Society of Japan
前の記事 次の記事
feedback
Top