日本化學雜誌
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Rosenmund-von Braun 反応の研究 (第1報)
赤沼 包雄雨宮 裕子林 俊雄渡辺 健一畑 一夫
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1960 年 81 巻 2 号 p. 333-335

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抄録

Rosehmund-von Braun 反応が一般に芳香族ニトリルの合成に適用できるかどうかを研究した。これには各種の反応方法があるが, 本報ではシアン化第一銅とピリジンによる還流法を用い, 各種の芳香族プロム化合物について検討した。実験の結果, 反応は概して円滑に進み, かなりの収率で相当するニトリルを比較的純粋に得ることができた。またベンゼン核の他の置換基が, その種類と位置によってある程度反応の成果に影響することも認められた。この反応は操作が簡単で収率が良好な点と, 生成物が比較的純粋に得られる点から,他の芳香族ニトリル合成法よりも利用価値があり, とくにベンゾニトリル, ニトロおよびアミノベンゾニトリル, シアノ安息香酸, メシチレンニトリルなどの合成に用いる場合に優れている。

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© The Chemical Society of Japan
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