1960 年 81 巻 4 号 p. 636-640
DAB をラットに投与し, 肝中に生じた色素結合タンパク質の量を調べ, つぎにその肝粉末からアゾ色素-アミノ酸結合体を分離精製し, その性質を研究した。肝粉末を放線菌培養液からつくられるタンパク分解酵素で加水分解し, ブタノール抽出, 酢酸エチル洗浄, IRC-50(H型)樹脂およびアルミナカラムクロマトグラフなどで高度に精製した。これは数個のアミノ酸からなるペプチドに色素の結合したもので, アルカリで処理すると 1 個のアミノ酸と結合していると考えられる色素体が得られる。この吸収スペクトル, ジニトロフェニル化試薬およびフェノール試薬に対する反応性について調べ, 色素と結合したアミノ酸はチロシンが最も可能牲が多いとの結論に達した。
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