日本化學雜誌
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4-アミノ-5-オキシメチル-2-メチル-ピリジンの合成
中島 辰己遠藤 勝
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1960 年 81 巻 5 号 p. 816-819

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抄録

5-エチル-2-メチル-ピリジンを出発原料として4-アミノ-5-オキシメチル-2-メチル-ピリジンを得る目的で,つぎの合成研究を行なった。まず5位のエチル基をメトキシカルボニル基またはアセトキシメチル基とし,つぎにそれぞれN-オキシド化したのち,ニトロ化して4位にニトロ基を入れようと試みたが,成功しなかったので,5位のエチル基をただちにN-オキシド化してニトロ化したところ4位にニトロ基を入れることに成功した。これを鉄と酢酸で還元すると4-アミノ-5-エチル-2-メチル-ピリジンがえられた。これをアセチル化して4位のアミノ基を保護しておき,氷酢酸中で無水クロム酸で酸化して5位のエチル基をアセチル基とし,これをハロホルム反応でカルボキシル基にかえ,希塩酸と煮沸して脱アセチル化し,ついで常法によりエステル化して4-アミノ-5-エトキシカルボニル-2-メチル-ピリジンとし,水素化アルミニウムリチウムで還元して日的物をえた。

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