1960 年 81 巻 5 号 p. 822-824
クロムテトラ第三プトキシドからアルコキシ基の交換反応により種々のクロムアルコキシドを合成することを日的とし,クロムテトラ第三プトキシドとメタノール,エタノール,n-ブタノール,イソプロパノール,あるいはシクロヘキサノールを室温あるいは70℃で反応させ,いずれの場合にも有機溶媒に不溶の固体を得た。これらはそのクロムの分析値に関してほぼCr(OR)3に相等することが見いだされた。さらにアルコールがメタノールの場合につき化学量論的にその反応過程を考察した。また反応系中にラジカルの発生することをアクリル酸メチルの重合によって確認するとともにその重合速度をベンゼン中0°,60℃あるいはn-ヘラタン中-20°,0°,70℃の各温度で比較し,アルコー・ルの種類による交換反応の難易の尺度とし反応姓がつぎの順に減少することを認めた。
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