日本化學雜誌
Online ISSN : 2185-0917
Print ISSN : 0369-5387
ISSN-L : 0369-5387
ポリリン酸を縮合剤とするフェニルヒドロクマリン類の合成
長谷部 昇
著者情報
ジャーナル フリー

1962 年 83 巻 1 号 p. 96-98,A7

詳細
抄録

ポリリン酸は近来分子内縮合剤として利用されつつあり,またフェノール類の核アシル化にも応用されている。ポリリン酸をフラバノン類の合成に適用する目的で,ポリリン酸を用いレゾルシンとβ-メチルケイ皮酸との反応を試みたが,得られた生成物は主として7-オキシ-4-メチル-4-フェニルヒドロクマリン(mp157°~158℃)であった。つぎにポリリン酸によるp-クレゾールとβ-メチルケイ皮酸との縮合生成物を検討し,4,6-ジメチル-4-フェニルヒドロクマリン(mp92°~93℃)であることを確かめた。さらにヒドロキノンおよびp-クレゾールとケイ皮酸とから同様にしてそれぞれ6-オキシ-4-フェニルヒドロクマリン(mp132°~133℃)ならびに6-メチル-4-フェニルヒドロクマリン(mp80°~81℃)を得た。

著者関連情報

この記事は最新の被引用情報を取得できません。

© The Chemical Society of Japan
前の記事 次の記事
feedback
Top