1962 年 83 巻 1 号 p. 96-98,A7
ポリリン酸は近来分子内縮合剤として利用されつつあり,またフェノール類の核アシル化にも応用されている。ポリリン酸をフラバノン類の合成に適用する目的で,ポリリン酸を用いレゾルシンとβ-メチルケイ皮酸との反応を試みたが,得られた生成物は主として7-オキシ-4-メチル-4-フェニルヒドロクマリン(mp157°~158℃)であった。つぎにポリリン酸によるp-クレゾールとβ-メチルケイ皮酸との縮合生成物を検討し,4,6-ジメチル-4-フェニルヒドロクマリン(mp92°~93℃)であることを確かめた。さらにヒドロキノンおよびp-クレゾールとケイ皮酸とから同様にしてそれぞれ6-オキシ-4-フェニルヒドロクマリン(mp132°~133℃)ならびに6-メチル-4-フェニルヒドロクマリン(mp80°~81℃)を得た。
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