日本化學雜誌
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2-メチルピロリンおよび2-メチルピロリジンの誘導体の合成
恒次 利幸田中 誠村田 二郎
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1962 年 83 巻 10 号 p. 1111-1115,A71

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抄録

レブリノニトリルの接触水素添加反応によって生成する2-メチルピロリンの構造を決定するために,塩化ベンゼンスルホニルおよび塩化ベンゾィルと反応を行ない,その結果Δ1構造を確かめた。2-メチルピロリジンは反応性が大きく,アクリロニトリル,メチルビニルケトン, アクリル酸メチルには無触媒で付加する。酢酸ビニルとの反応では二重結合への付加は起らず,1-アセチル-2-メチルピロリジンが生成する。酸化エチレンまたはエチレンクロルヒドリンと反応させると,1-(2-オキシエチル)-2-メチルピロリジンが得られる。塩化アセチル,塩化ベンゾィル,塩化アクリロィルおよび塩化メタクリロィルとの反応も容易に起り,それぞれ相当するN-アシル誘導体を与える。1-アクリロィル-2-メチルピロリジンは単独重合するが,1-メタクリロィル化合物は単独重合しない。両者とも共重合は可能である。

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