日本化學雜誌
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アリルアルコールの接触還元
福田 十三雄
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1962 年 83 巻 10 号 p. 1119-1122,A71

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抄録

Pb-CaCO3を用いアリルアルコールをエタノール中常温常圧で接触還元を行ない,ガスクロマトグラフィーによりプロパノール,プロピレン,プロパン,水,アクロレイン,プロピオンアルデヒド,エチレン,エタン,および一酸化炭素を確認し,アリルアルコールの接触還元においてはいろいろな反応が同時に起ることがわかった。つぎに水素吸収量とこれら生成物の収量の関係を調査して,アリルアルコールは水素添加および水素化分解のほか脱水素反応を起すことを推定した。また触媒担体および添加物と生成物の収量の関係を調査して水素化分解はPd-BaSO4およびPd-SrSO4ではいちじるしく増加し,同じ触媒でも酸の添加によって増加しアルカリの添加によって減少することを明ちかにした。

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