1962 年 83 巻 10 号 p. 1148-1151,A73
トリメチルシラノール,トリエチルシラノールまたは,ジフェニルシランジオールとエピクロルヒドリン,プロピレンオキシドとの反応を行なったところ,正常の開環反応を起さずもっぱらシラノール縮合を行ない相当するシロキサン,すなわちヘキサメチルジシロキサン,ヘキサエチルジシロキサンまたはヘキサフェニルシクロトリシロキサンを生成した。この反応異常性を追求するためにシラノールの各種有機溶媒申における安定性および赤外吸収スペクトルをしらべた。これらの結果からシラノールの脱水縮合反応にエポキシ化合物は工ewis塩基として関与する反応過程が考えられた。またLewis塩基の立体構造がこの反応機構に関係することをエーテル類(エポキシ化合物を含めた)によるオルガノシラノールの脱水縮合の研究から明らかにした。
この記事は最新の被引用情報を取得できません。