日本化學雜誌
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N,N-ジメチルホルムアミドの構造
梅本 公子David J. BLEARSSteven S. DANYLUK
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1967 年 88 巻 1 号 p. 16-18

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抄録

NMRスペクトルを用いて二硫化炭素中のN.N-ジメチルホルムアミドの化学シフト,結合定数,および線幅を30°~-70℃において調べた。二つのメチル基に基づ仁重線間のシフトは低温になるにしたがって徐々に増大し, 限界値は12.5士0.5cpsである。またホルミル陽子とトランス位置のメチル基との間の結合定数は0.65cps(25d℃)から0.cCps(-40℃)まで滅少する。この結合定数の減少はジメチルホルムアミドの三フッ化ホウ素との錯化合物ではもっと明らかである。ホルミル陽子の吸収線の幅は温度低下とともに狭くなり,30℃では4.7cps,-70℃では2.4cpsである。これらの結果から,ジメチルホルムアミドは高温においては非平面型で存在することが結論された。

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© The Chemical Society of Japan
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