日本化學雜誌
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キシレノールオレンジによるトリウム(IV)の溶媒抽出-吸光光度定量
小友 允若松 義信
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1968 年 89 巻 11 号 p. 1087-1089

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抄録

ト,リウム(IV)-キシレノールオレンジ(XO)キレートが1,3-ニジフェニルグアニジン(DPG)の存在下で1-ブタノールに抽出されることを利用したトリウムの新しい光度定量法を確立した。有機相に抽出された赤紫色のキレートは578mμ 付近に吸収の極大をもち,抽出液の瞬光度は水相のmを2.5~3.6にしたときに最大漆っ一定の値になる。XO ,DPGの濃度やふりまぜ時間の影響など,基礎的な諸条件を検討し最適条件を求めた。その結果,トリウム2,8~16.6μ9/20mlの範囲で有機相の吸光度と水相中のトリウムの濃度との聞によい直線関係がえられた。抽出されたキレートのモル吸光係数は578mμにおいて約93000であり吸光度0.001 ,またに対する感度は0.0020μg/cm2であり,きわめて感度よく定量できることがわかった.さらに抽出種の繊についても言及した。

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