日本化學雜誌
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アルキルロジウム錯体の合成
武貞 正彦山崎 博史萩原 信衛
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1968 年 89 巻 11 号 p. 1121-1125

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抄録

(1,5-シクロオクタジエと)(トリフェニルポスフィン)ロジウムク博リドRh(1,5-COD)(Ph3P)ClとGrignard試薬との反応によりRRh(135-COD)(Ph3P)型のロジウム(I)のアルキル錯体(R=CH3,C6H5CH2,C6H5)を合成した。同じ型のエチルおよび,イソブロピル錯体はえられなかったが,過剰のトリフェニルポスフィンの存在下にRh(1,5-COD)(Ph33P)Clと臭化エチルマグネシウムとを反応させるとエチレンの生成をともなってHRh(Ph3P)4がえられた。アルキル錯体の核磁気共鳴スペクトルで,配位した1,5-シクロオクタジエンのオレフィン性水素が大きく分裂した2本の吸収を示した。これに関連し,数種のRh(1,5-COD)ぬX型の錯体を合成し,それらのオレフィン性水素の吸収について考察した。

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© The Chemical Society of Japan
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