日本化學雜誌
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フェニルロジウム錯体の触媒作用と反応性
武貞 正彦山崎 博史萩原 信衛
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1968 年 89 巻 11 号 p. 1126-1130

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抄録

フxニル-(1,5-シク戸オクタジエン)(トリフェニルポスフィン)弔ジウム[1]は室温で,アセチレソ,メチルアセチレン,フエニルアセチレンを重合させる触媒作用を有し,フエニルアセチレンからは鎖状重合体がえられることを明らかにした。[1]は室温常圧でのオレフィン類0ジエン類およびジフニルアセチレンの均一系水素化反応の触媒になることがわかった。水素化反応と関連し[1]の反応性を調べた。[1]は水素と反応しベンゼンを生成した。[1]はエチレソ,プロピレン,スチレン,アクリル酸メチルと室温で容易に反応し,置換スチレン類を生成した。[1]とエチレシの反応をトリフェニルホスフィン存在下に行なうと,スチレンとともにヒドリドーテトラキス(トリフェニルホスフィン)-ロジウムがえられた。[1]と1,3-ブタジエシの反応によりえられた律ジウム錯体の構造を,その反応性および赤外吸収スペクトルなどにより検討した癖これらの反応の結果をもとに,オレフィン類の水素化反応の経路を考察した。

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