日本化學雜誌
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ペルクロルフルオルベンゼン類からのGrignard試薬とその反応
石川 延男林 誠一
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1968 年 89 巻 11 号 p. 1131-1134

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抄録

クロルペンタフルオルペンゼン,1,3-ジクロルテトラフルオルベンゼンおよびsyrn-トリクロルトリフルオルベンゼンからGrignard試薬を合成し,それらのいくつかの反応について研究した。
これらペルクロルフルオルベンゼン類はジ反応温度5~15℃ においてテトラヒドロフラン中,1,2-ジブロムエタンの存在下にいずれもマグネシウムと反応した。つづいて二酸化炭素を通じて炭酸化することにより相当する安息香酸類(ペンタフルオル-,3-クロルテトラフルオル-および3,5-ジクロル-2,4,6-トリフルオル-安息香酸)がえられた。
クロルペンタフルオルベンゼンからのGrignard試薬を加温することによりテトラフルオルペンザインを発生させ,これにベンゼン,トルエン,メシチレンおよび 1,2,4,5-テトラメチルベンぜンのような芳香族炭化水素を反応させて,相当する付加物をえた。これら化合物の化学構造は1Hおよび19F NMRスペクトルから正確に証明することができた。

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