日本化學雜誌
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p-アルキルベンジルアルコールとトルエンとの反応におけるP-アルキル基の影響
嶋尾 一郎
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1968 年 89 巻 12 号 p. 1259-1261

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抄録

p-トルエンスルホン酸の存在におけるp-アルキルベンジルアルコールとトルエンとの反応において,ベンジルアルコールの反応性お零び基質選択性などに対するアルキル基の影響について検討した。溶媒として過剰のトルエンを使用した。相対速度は競争的方法によって求めた。p-アルキルベンジルアルコールの反応性はH<t-Bu<i-Pr<Et<Meの順に増大した。これは置換基の超共役効果によるベンジル型陽イオンを安定化する順と一致する。ベンゼンに対するトルエンの相対速度(kT/kB)は同じ順序で増大した。基質選択性は親電子試薬の反応中心原子上の電子不足性が増大することによって減少する。p-アルキルベンジルトルエンの異性体組成をガスクロマトグラフィーによって測定した。メタ体の量はpアルキル基の存在によって減少する

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