日本化學雜誌
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5,7-ジクロルオキシンによるスカンジウムのケイ光定量
西川 泰治平木 敬三重松 恒信
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1969 年 90 巻 5 号 p. 483-486

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抄録

オキシン,5,7-ジハロゲノオキシン,2-メチルオキシンのスカンジウム錯体のケイ光特性を調べ,スカンジウムのケイ光定量試薬としての適否を検討した。オキシン,ジクロルオキシン,ジブロムオキシン,ジヨードオキシンおよび2-メチルオキシンのスヵンジウム錯体はいずれも430~600mμ にケイ光波長帯を有し,その申心波長はそれぞれ510,526,520,515および505mμにある。これらオキシン誘導体を用いてスカンジウムをケイ光定量する場合の条件を比較した結果,5,7ジクロルオキシンによる方法が感度,分析結果の再現性などの点からもっともすぐれていると考えた。5,7-ジクロルオキシンによるケイ光定量法は,さきに報告したこの試薬による吸光光度法よりも感度が高く,より微量のスカンジウムの定量に応用できる。岩石,鉱物などの微量スカンジウムの分析に本法を応用した。

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